【設定&注意!】
・子スザ子ルル
・本編にはあまり交えていませんが二人の「合図」に多大な夢を見ている内容です。
・若干の性描写を思わせる表現が出ます。苦手な方は即刻戻ってください!






〜大人と子供の境界線〜




 


 
 
 
神社の境内…いつものようにルルーシュ達と遊ぼうと思い母屋の方から急ぎ足で土蔵に向かうといつもはそこにないものに目が留まる…それは…。
 
 
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「ルルーシュ!ナナリー!!」
 
蔵の扉を開き元気が有り余ったほどの大声で2人の名前を呼ぶ。
が、そこにはナナリーの姿はなくルルーシュが部屋の真ん中できっちり姿勢をただし正座で本を読んでいた。
 
「…スザク。もう少し静かに入ってきてくれないか…」
 
本から視線を逸らしスザクを見る。    
言葉は冷たいがその視線からはスザクが来た事の喜びが見受けられる。冷たい言葉は彼なりの照れ隠しだ。今では普通に話して、遊んでくれるようになったが出会って間もない頃は大変だった・・。とスザクが数週間前のことを思い出してボーっとしていると
 
「折角きてくれて悪いんだが今日は検査の日で…ナナリーがいないんだ」
 
合わせていた視線を気まずそうにはずしその視線をまた本に戻してしまう。
 
「そっか…ナナリーがいないのか…あ!残念だけど丁度いいや!」
 
スザクが一瞬残念そうな顔を見せたが「あの事」を思い出しまた明るい笑顔を取り戻す。
その様子をみて頭にハテナマークをつけているルルーシュの腕を引きついて来いと引っ張り表に出す。
 
「ちょ・・・まてっ乱暴だな!せめて何をしにいくかぐらい…あ、僕は山には行かないぞ」
 
乱暴に引っ張るスザクの手を振り払いルルーシュが思い出したように「山には行かない」という…それはこの前スザクから誘われて山に行って散々な目にあったからだ。とんとんと進んでいくスザクには追いつけないし、足場が悪くて転んで足をひねり最後はそんなに背丈の変わらないスザクにおんぶされて下山…。屈辱なんて物じゃなかった・・・。
 
「そんなに山嫌いになったのか??楽しいのに・・あ、でも今日は違うぞ!いいもの見つけたんだっ」
 
スザクが白い歯をニッといたずらに笑って見せた。
 
「僕は君のその笑顔が恐いよ…」
 
ぼそっと後ろから囁いたルルーシュの声にスザクは気付かずに境内の茂みの中に入っていく。
 
「お!まだあった・・!!」
 
その声にルルーシュが後ろからその物を見ようと首を斜めにして覗き込む
 
「何があったんだ??」
 
本のようなものが見えた気がしたが良く見えずにスザクに聞く・・・
 
「ん・・?これ!」
 
スザクがにやにやとしながらジャーンという効果音を自分の口から発しながら見せてきたその物は・・・・。
 
「・・・・・・!!!????」
 
明らかに表紙からして卑猥な感じがかもし出されている…俗に言う「エロ本」という奴だろう。
 
「俺初めてこうゆうの見つけたからルルーシュと一緒にみようと思って」
 
「な、なんで僕と!!そんなの僕は見たくないっ君一人でみろ!帰る!!」
 
顔を真っ赤にしながらルルーシュが言い終えるとくるっと勢い良く振り返り来た道を戻ろうとした…が。
 
「あ〜!!待てよ!!別にみるくらいいいじゃんかっ丁度ナナリーもいないんだし!なんでいやなんだよっルルーシュだって一様男だろ?!」
 
「一様とは何だ!!ちゃんとした男だっ!というかいつまでそんなの持ってるんだぁ!早く捨ててしまえっ」
 
ペシっとスザクの手のものを叩き落とす。
 
「何ビビッてるんだよルルーシュ…普通の男なら見たがったりするんじゃないのか?やっぱり見た目と同じで女々しいんだなぁ〜」
 
にやにやとしながら挑むように目線を上から下へと流すスザク。わざとルルーシュのプライドに触るように言葉悪くいうとルルーシュはスザクの思ったとおりの行動にでる。
 
「誰が女々しいだ!!こんな本くらい見てやるさ!!」
 
叩き落としたその本を拾い目くじらを立てながらスザクを睨み付ける。
 
「そうだよな、男ならそうでなきゃな!」
 
思うとおりの行動をしてくれたルルーシュに満足しながらスザクは満面の笑みを見せながらルルーシュの肩に手を掛ける。
 
 
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人目についたらまずいとなんとなく思った二人は人の来ない屋根裏部屋に移動し、床に本を置き二人で覗くように見た。
 
「…結構えぐいな・・・」
 
スザクが1ページ目からその内容に引き腰になってしまう
 
「う、うん…」
 
ルルーシュもその信じがたい内容に目をそらしたい気持ちもあったが先ほど強気に出た手前それも叶わなかった。
 
「でもなんかすごいドキドキするかも…」
 
スザクはドキドキとうるさく鳴っている自分の心臓はその内容にかそれとも子供二人でこんなものを見ているという背徳感からかは定かではなかったがルルーシュとこんな事をしてる現実にとても緊張を覚えていた。
普通の子供より大人びていて気品があるルルーシュ、でもこういう俗世な事に関しては一切無知で…少しそういう話が出るだけで一瞬で顔を真っ赤にさせてしまうのだから…
今こうして本を見ている最中に本とルルーシュの顔を何度もちらちらと視線を往復させている自分がいる。
白い頬を朱色に染めて羞恥からか瞳をウルウルと潤ませている・・・
 
その表情を見たら何故か本に載ってる女の人の身体を見ているより何倍もドキドキするのに気がついた。
 
「(ヤバイ・・俺なんか変だ・・・)」
 
呼吸まで荒くなってくる自分をおかしいと思わずにはいられなかった
 
「ス、スザク…もういいんじゃないか…ってなんで僕の顔見てるんだ?」
 
ルルーシュが耐え切れずにスザクにもうやめようと遠回しにつたえようとしたらスザクは本でわなく自分を見ていたので一気に不愉快な気分になった…だってそうだろう。別に見たくもない下世話な本を無理やり見せられたと思ったらその反応を見られるように自分の顔を見られたのだから。
 
「え…!!べ、別に見てたわけじゃ・・・っ!!た、ただ…」
 
明らかに不機嫌オーラをまとったルルーシュがスザクを睨みつける。
 
「『ただ??』ただなんなんだ?どうせ僕の顔見て面白がってたんだろう・・!」
 
「ち、ちが!!本に載ってる女の人よりもルルーシュの方が綺麗だなって・・・っ!!」
 
必死に反論するのにあまり考えないで言葉が出てしまった…「まずい」と思って口を閉じた時にはもう遅かった…。
スザクの言い分を聞いてルルーシュは口をぽかんとあけて固まってしまっている…
きっと意味がわからずフリーズしてしまっているのだろう。
 
「あ・・・えと・・・その・・・!!」
 
自分も変なことを言ってしまったという自覚はある…もう普段考える事なんかない頭でフル回転に何か言い訳しないとと考えても何も出てこない…。
 
「す、スザクが変な事言うから僕までなんか変だっ・・!!」
 
スザクから思っても見ないことを言われて戸惑った…なんていっていいのか分からず・・でも何か嬉しいようなむずむずとした感覚になって・・・こんな感覚知らない・・・!
 
顔を真っ赤にして涙声でルルーシュが震えてる…下を向いてるからどんな表情かよくわからない・・・
近くによってルルーシュの顔を両手で包む・・・
 
「ごめん・・・ルルーシュ…」
 
覗き込んでみるとやっぱり少し泣いてた…でもこの時スザクが感じたのは罪悪感ではなく・・・
 
「(なんだろう…もっと泣かせたいなんて思うのは・・・)」
 
ルルーシュの形のいい綺麗な瞳からぽろぽろと流れる涙は本を見ていたときよりも自分の中でなにかふつふつと沸いてくるような感情がスザクの全身に駆け巡った。
 
「ふっ…僕・・変・・っ」
 
床にへたり込み拳で目を擦るルルーシュ…可愛そうだとも悪い事をしたとも思ったけどそれよりも勝手に身体が動いた。
 
「るる・・・!!」
「ふぇ・・・っ!!」
 
肩を思いっきり押して押し倒し乱暴に口付けた…
 
「ス、…んっ!!」
 
ルルーシュがその事実に困惑しながらスザクの体を引き離そうと体を押し返すが全然効果がなく…されるがままになってしまう。そのまま押し当ててただけの唇が本で見たように開かれてスザクの舌がルルーシュの口の中を嘗め回る…
 
「ふっ・・・やっ」
 
衝動でされた行為に驚きながらもその行為から何か感じたことのない感覚…やめて欲しいのだけど何か心地よくて…こんな事しちゃいけないと思うと尚の事やめないで欲しいとまで思ってしまう…。
 
「はっ…ルルーシュ…なんか俺・・・っ!!」
 
スザクが今まで見たことない顔をしている…自分もこんな熱にうなされた様な顔をスザクに見せているのだろうか…恥ずかしいのと混乱でもう訳がわからなくなっていた
 
「はぁ・・はぁ・・スザっク・・・」
 
ルルーシュの表情がすごく色っぽい・・・なんだろうこの気持ち…なんだろう…
 
二人が初めて感じたその感情の意味を知る由もなくスザクはそのまま衝動的にルルーシュの身体の異たる所を撫で回し…声を聞き…自分の中の熱を初めて感じた。ルルーシュもいけないと頭の隅では理解していてもスザクの必死な様と経験した事のない快感に流されてしまった…その日の「その事」は二人の中での「隠し事」。
それから二人に秘密の合図が出来た・・・
その合図は大人への階段を駆け足で上っているような錯覚・・・。
 
 
                          End