pleasure


【設定】

ルルーシュ
悪魔・・・魔界では優秀な時期魔王候補と名高い。
人を魅了して生気を取り出す。魔力は生気がないと使えない

スザク
人間?・・神社の1人息子。おじいさんが神主。お父さんは大きな会社の社長さんです。



















黒い羽をたなびかせて人間界の空を悠々と飛びながら今日の獲物を探す様は人間に言われている「悪魔」そのものの姿である。

黒髪に黒い翼。瞳はパープル・・・人を魅了する美貌を持ったルルーシュは魔界の学校でも優秀な悪魔だった。
悪魔は人間から生命エネルギーをとる為にやってくる。人間の生気がなくても生きてはいけるが魔力が足りなくなる。
生命エネルギーをとるその方法は快感を与え人間から生気を取り出しやすくする事。その対象を自分の虜にして生気を出やすくするかがポイントだ。つまりどれ程人を魅了出来るかがとても重要になる低俗な魔族は性行為等で生気をとるがルルーシュはキスだけでも十分だった。
その恵まれた容姿もさることながら魔界きっての天才・次期魔王候補と名高いルルーシュだがそのルルーシュ自体はそんな事には微塵も気を掛けていなかった。気になる事といえば自分のまだ幼い妹と弟の事位であった。

そんなルルーシュは今日も適当な人間から生気をもらう為に人間界に来たが手頃な相手が見つからないでいたが別にどうしても必要な物ではないと思い帰ろうとしたその時に急に浮力がなくなった。

「うわっ!!なんだっ!!」

ひゅーっと音を出しながら落ちていくルルーシュの体は成す術無く地面に叩き落とされた。

ドンッ!と鈍い音を立てながら落ちて痛みが体を走る。

「痛っ・・・なんだ急に・・・はっ!!」

落ちた先はどこかの林の様だった…そしてルルーシュの落ちたすぐそばに人間の男が立っていた。人間の姿を確認し、「まさかこいつが・・!」と一瞬目を見張ったが見る限り普通の青年・・・。その格好は袴といわれる着物を着ていて手には剣<つるぎ>が持たれていた。その容姿はやわらかそうな茶色の髪吸い込まれる程鮮やかな緑の瞳・・・。
何か惹かれる様な感じにルルーシュは囚われた。

「・・・えっ?・・・だれ?」

その青年も驚きを隠しきれずにルルーシュを見ていた。

「っ・・!お前こそ誰だ!俺に…何かしたんじゃないのか?!」

突然の事に驚きパニックになっているルルーシュは敵意をむき出しにその青年に怒鳴りかかる。

「え…僕は何も…ただここで剣舞の練習をしていただけで…それでいきなり君が落っこちて来ただけだよ…ってゆうかなんで羽なんかついてるの?」

だんだんとその場に慣れてきた青年はルルーシュのその容姿に違和感を覚え始め疑問を口にしだす。それは一番初めに気づく事だったと思うが落ちてきたインパクトが強すぎて今更になってしまったのだろう。

「剣舞??…そんな事が原因で俺は落とされたのか・・・・?」

ルルーシュは生まれてこの方何かに負ける事はなかった為にとてもショックを受けていた。

「えと…僕の話聞いてる?あ…なんか君って…すごく、綺麗だね!」

「・・・・・・・は?」

この状況から出る言葉とはとても思えない言葉を聞きルルーシュは間の抜けた声を出した。

「僕スザクって言うんだ。・・・ここの神社の息子」

(・・・・神社?)

木ばかりで建物は見えないがその神社の敷地内だという事がこのスザクという人物によってわかったが…ルルーシュはこのスザクが悪魔を前にして何の恐怖を抱かないのにも驚いた。
普通なら逃げ出したりするんじゃないのか?
それでなくても警戒するよな?
こんな友達に挨拶するように自己紹介されても困る・・。
そんな風に頭の中でハテナマークを増やしていくルルーシュは自分が変なのかとも思い始めていた。







09/02/04 修正。連載再会の為に色々加筆修正しました。