秒読み 〜秒読み 4 〜 スザクに知ってもらう・・・でも俺から教えるんじゃない・・・スザクが気付くようにすればいい・・・さも俺はお前には知られたくなかったという感じで・・・そうすればお前は夢のように俺を拒絶してくれるだろう・・・?きっとスザクは俺のことを冷めた目で見てくれるんだろうな…。 そう思いだしたら今まで胸につっかえていた物がなくなったような晴れ晴れした気持ちになった。 「お兄様、おはようございます!」 ナナリーがダイニングにやってきて朝の挨拶をする 「おはようナナリー」 ナナリーの柔らかい髪を確かめるように頭を撫でるルルーシュ 「・・・!お兄様何かいいことありましたか?」 目の見えないナナリーはよく感覚的に人の気持ちを汲み取る事がある 「ん?・・・そうかもな。」 しゃがみ込みナナリーの手を取り言うルルーシュ・・・その表情は慈愛に満ちた物だった ―――――――――――――――――― 夢で見たようにスザクの姿が朝の教室にあった・・・ただ違うのは自分から声をかけたこと。 「おはようスザク。今日は朝からいるんだな・・?それなら昨日泊まっていけばよかったのに」 ルルーシュに声をかけられ少し驚いたような表情になるスザク・・・それは昨日のルルーシュの様子とまったく違ったからだろう。 「お、おはよう・・今日休みだったの昨日まで忘れてて朝慌ててきたんだ」 あははと頭に手をやりながら苦笑いで答える 「騎士様はお暇なんだな」 こんな皮肉めいた事少し前なら絶対いえなかったのに・・・そう思いながらもルルーシュの心の中は明るい。 「はは・・そんな言い方はひどいな〜」 スザクはまだ困った顔で笑っている・・・本当はユフィから言われて学校に来ている事は言えないでいた・・・少し前にユフィは偶然ルルーシュと会ったらしい・・・ルルーシュとナナリーが生きていると知って政治より福祉に勢力を注いでいたユフィがこのエリア11の副総督に自ら進んでなったのはルルーシュ達の為と聞かせてもらったスザク・・・ でもそんな事ルルーシュ自身は望んでいないと思うからそっとルルーシュを見守って欲しいと・・・そうユフィに言われてここに・・・ルルーシュのそばにいる・・・。 (違う・・・ユーフェミア様に言われたからじゃない・・・! 僕自身がルルーシュと居たいんだ・・・! でも・・ルルーシュは・・・?) スザクの中の気持ちは日に日に膨らんでいく・・・ そんな事ルルーシュは知る由なんてまったくなく、・・・また歯車がずれて行く事にも気づけない。 ――――――――――――― 心は晴れ晴れしていても昨日の「行為」のせいで体の方はぎしぎしと痛んでいた こんな状態で授業なんて・・・そう思いいつもサボり場にしてりる屋上に向かう (あの客はやり方は普通だが少ししつこい・・・はぁ・・・やっぱりあれ・・面倒だな・・でもまだ続けなくては・・・) そんな事をボーっと考えながら屋上に出ると少し冷たいような風が吹いているが吸い込む新鮮な空気が気持ちよかった 「・・・・ふぅー・・・」 肺の中の空気が入れ替わるような気分・・・屋上の隅の壁にもたれ座り込む 「(こんなに気分がいいのにこの空しい気持ちなんだろう・・・)」 ぽっかりと開いた穴があるような気持ちはなくならない・・・こんな気持ちの時に思い出すのは昨日の「行為」心が冷めていく感覚と体が熱していく感覚・・・その時にはそれしか考えなくてよくなる・・・でもいつも満たされないんだ・・・身体の奥にある芯の部分が凍ってるみたいで・・・その部分だけが熱い様なそんな・・・ そうおもっているとろに屋上に上がってくる人の気配がした・・・・ 100216 修正。 |