秒読み









〜秒読み  6  〜





「(ルルーシュ・・・授業出てなかったみたいだけどどこいっちゃったのかな・・・)」

選択授業で別の科目だった為にルルーシュがいなかったことに気付かなく休み時間の今ルルーシュを探し始める

「(支給の携帯使おうかな・・・)」
階段の踊り場のところでユフィから渡された携帯を眺める・・自由に使って構わないと渡されたものだが一様仕事以外では使う事を避けていたモノだ
使う事をためらっていると上から男子生徒が降りてくる・・・その二人の会話を聞くつもりはなかったが耳に吸い込まれるように入ってきた

「あいつ最高だな・・」

「はは、本当本当。でもなんで相手してくれたんかな?」

「さぁ気まぐれじゃん?あいつ猫みたいだし・・」

「あ!ぽいぽい・・「綺麗な黒猫」・・だろ!」


スザクには気づかずに階段を下りていく二人はハハハと笑っていた・・・

「(!!・・・「黒猫」?)」

スザクがそんな会話を聞いて思いついた人はよく知る人・・・・

「(・・・そんなわけないっ)」

会話から色々な想像をしてしまう・・・頭にある可能性を振り払い握り締めていた携帯で電話をかける


pururururururu・・・・

数回の呼び出し音は耳にこびりつくようにこだましてる二人の会話をかき消してはくれなかった。

「はい・・・」

電話にでたのは今探してる幼馴染・・・
僕の       「好きな人」      。



――――――――――――――――――――
ルルーシュは屋上からクラブハウスに帰ってきていた

(身体・・・まだ・・熱い・・・)

体力的にはもういっぱいいっぱいなのに身体の方にはまだ熱がくすぶっている・・・
先ほどのモヤモヤした気持ちが心に行かないように体で逃がす為・・・こうして自分の心を守る・・。
そういう風になった自分・・・いつからだったかも忘れた・・・

pururururururu・・・


携帯の呼び出し音  知らない番号だから出たが・・・やめておけばよかった・・


「・・・はい」

「・・あっ・・・ルルーシュ?僕だけど・・・」

「(!!・・・あー・・・最悪だ)なんだ。スザクか・・・どうしたんだ?」

声のトーンを落とさないように話し出す

「あ・・・授業出てなかったみたいだから気になって・・・今どこにいるの?」

「クラブハウスだよ・・少し具合悪くなって・・」

「あ・・そうなんだ・・どこにもいないから探しちゃったよ・・・」

少しほっとしたようなスザクの声

「(探してた?・・・ふーん・・・)そうか・・・すまないなスザク(今度は見つかるようにいるよ・・・。)」

そういってルルーシュは微笑む・・・

「いや・・・いいんだけど・・具合は大丈夫?」

心配そうなスザクの声・・・そんな声聞きたいわけじゃないんだ・・・

「あー・・・少し辛いかな・・・」

自分がこんなこと言ったらスザクがどういう行動を取るかなんて目に見えてる

「え・・!そうなの?僕今から行くよ・・!」

ほら・・・やっぱり・・

「いや・・お前はちゃんと授業受けろ俺は平気だから」

これで確実・・・

「授業は別にいいよ・・今行くから!!」

そういうと勝手に電話を切ってしまうスザク


(さて・・どうしようかな・・・)

体の熱が増してる・・・スザクがどう出るかはわからないが試す価値はある・・・
俺の思うとおりになれば    いいな   







100216   修正。