秘密・・・




真実






「こちらでお待ち下さい。」

宮殿の中の豪華な客室に案内されたスザクはとうとう来てしまったという気持ちでその部屋に合った豪華な装飾がされた椅子に腰掛けた。

さて、どうやってあの二重人格のお姫様に逸し報いてあげようか・・・。この5年間ずっと考えていた。さすがにこちらから婚約の話を蹴ったらヤバイ事はスザクもわかっている。だからあちらから「なかった事にしてくれ」と思わせる様にすればいい…。あんな性格のお姫様でも一様皇族の皇妃だ。脅してみればきっと自分に二度と会いたがらないだろう…。それで、終わらせるんだ…。
スザクが思考の海に浸っているとコンコンと扉が叩かれそしてすぐに扉が開かれた。
そこに立っていたのは見間違う事のない人がいた。
長い黒髪に透き通るような白い肌・・深い紫の瞳…ルルーシュだ…
性懲りも泣くときめく自分の胸に苛立ちながら挨拶をする。

「久しぶりだね。ルルーシュ」

にこやかに挨拶をするスザクにルルーシュは一瞬驚いたような顔をして人当たりのいいような笑顔で話し出した。

「お久しぶりです。元気でしたか?」

周りに人がいるから猫被りなルルーシュだ。

そんな他愛もない会話を繰り返していた時にルルーシュが少し2人で話しをしたいと人払いをした。

「さて、やっといったか・・・」

部屋の外を見渡し人がいないことを確認したルルーシュはさっきまでの笑顔がさっぱり消えていた

「まったく…すごいね君は、5年前も思ったけどよくそんなに猫かぶれるよね…」

スザクがため息交じりで不信いっぱいの声を出した。

「それは…物心が付いた時から強要されていた事だからな。うまくないとな・・。」

皮肉が返ってくるとばかり思っていたスザクはルルーシュのその悲しそうな笑顔に驚いた

「え?どうゆうこと・・・?」

「あぁそうだった・・話さないとな・・・何の為の人払いかわからなくなる所だった。」

そういうとおもむろに着ているドレスに手を掛け始めるルルーシュに動揺を隠せないスザクが叫ぶように声を出す。

「る、ルルーシュ!!僕ら婚約してるけどそうゆうことは!!」

手で目を押さえながら叫ぶスザクにルルーシュはうるさいと一喝して黙らせた。

「何を勘違いしたか知らないが目を開けろ・・見た方が早い」

そういうルルーシュのほうを恐る恐る見るスザクはその姿を見て驚いた。

それは決して裸だからというわけではなくて、その格好は黒のハイネックのノースリーブに細身のスラックスを履いていた。

「え??えと・・・ルルーシュって・・?あれ?!」

細身だとは思っていたがその体には女性らしい膨らみが一切なかった。

「私は男だ。」

その言葉と現状にスザクは言葉を失った。まさに開いた口が塞がらないだった。
色々な感情がいっぺんに襲ってきたスザクは、初恋の人は男でしかも婚約をしているなんて信じたくなかったし、男だとわかっても体のラインが出ているルルーシュを見て心拍数が上がっている自分にも驚きを隠し切れないでいた・・。そしてスザクは考えていた計画をもっと別の…酷い事をしてしまおうかと考えいる自分に気付く…。



10/02/03   修正。