秘密・・・




計画







スザクから告白されたルルーシュはいろいろ考えてしまっていた。
まだ自分がスザクの事が好きかはわからない…でも自分の事を一番わかってくれてるスザクの事はとても大切に思う・・・。
でもスザクの父はルルーシュが女だと思っているし、結婚は本当にする物だと思っている・・・。
本当の事がばれずにはいられないと思う。
だからきっと婚約の話はゲンブに知られればなくなるだろう・・・それよりも父とは母はなぜ自分にうそをついていたのだろう・・・。

そう考えたルルーシュは皇帝と話をする為にスザクと共に謁見の間に向かった。

「皇帝陛下。枢木首相に私とは違う事を言った理由を詳しく教えていただけますか!」

ルルーシュは普段よりも声を荒上げて皇帝に詰め寄った。
皇帝の横には先ほど放していた母マリアンヌがにっこりと微笑を浮かべていた。

「ルルーシュよ・・・お前に真実を言わなかったのはそれ相応の事があったまで・・・そんなに取り乱す事ではなかろう。」

響きのある声で皇帝である父が言う。が、そんなはぐらかした言い方をされても納得はいかない。
このままでは日本とは戦争にもなり兼ねないのだから・・・。

「はぐらかさずに真実を言って下さい!私はこれまで女の姿で耐えてきました…!納得はしていたつもりです。なのにこれでは騙されたと思って当たり前でしょう!!」

ルルーシュがこのように本心を話す事はめったになく父も母も驚きの表情を浮かべていた。
そして母、マリアンヌが口を開いた

「あなたがそんなに素直になるなんて子供の時以来ね…やっぱり枢木スザクの影響はとても良かったみたいね」

優しい女神のような母の笑顔と声にルルーシュは驚き目を見開く。

「ルルーシュよ・・お前にはこれまで心苦しい思いをさせてきた・・・それはすまないと思う・・。
ただ私達はお前を守りたかった。だが・・・少し状況が変わってしまった・・・」

父であるシャルルは少し俯き話すのをためらっているようだった。
その様子を見てマリアンヌがシャルルの手を取り代わりに話し始める。

「このままあなた達に結婚してほしいの…。そしてあなた達にこの国を治めて行って欲しいと私達は思っているのよ」

マリアンヌの言葉をルルーシュとスザクが聞き少しの時間が流れた・・・。
二人とも言われた事が理解できず数回瞬きをすると同時に叫びだした。

「なんですって?!」
「なんですか?!」

謁見の間に響き渡る2人の驚愕の声は二回程コダマした。

「私達はここ数年の日本の経済発展に大きく関わってきたわ・・それゆえに日本が脅威にもなってるの。そこで日本と合併して新しい国を作ればお互いのメリットにもなると枢木首相と話したの。
すぐにOKの返事が出たのも意外だったけど、正直助かったわ。
そして貴族間にも話は通してあるの。これから見込める国の発展に対して拒否する物はいなかったわ。」

つらつらと話を進めていくマリアンヌを見てはいたがルルーシュとスザクは動揺で殆ど頭には入っていなかった。
そんな2人に更なる追い討ちが皇帝シャルルから伝えられる。

「後、お前達には子供を作ってもらいたい」

「「はい??」」

そんなふざけた事を言う皇帝にスザクとルルーシュの間の抜けた声が出るのも無理はなかったが、当たり前のように言う皇帝の顔は真剣そのものだった。

「2人ともそんな声出さないで!ちゃんとそれに向けての準備もしてあるわ」

そんな事を聞いてるわけではないのに楽しげに進めるマリアンヌにスザクはおろかルルーシュも何もいえなかった。


10/02/03  修正。